強く抱きしめられると、錯覚してしまう。
この世にはあたしと皐しかいなくて……
お互い愛し合ってるカップルなんじゃないかって……
バカみたいに、想像してしまう……
本当にバカだね……
あたしは結局、2番目なんだ……
そっと肩を掴まれ、離された体。
あたしと皐のタイムリミットだった。
「ありがとう、皐」
「莉緒……」
最後の最後に必死に笑顔を作って、皐を見上げた。
皐の顔は、哀しく歪んで見えた。
気のせいなのかも、しれないんだけど……
ゆっくり図書室のドアに向かう。
もう振り返らない……
振り返ることが出来ない……
こんな泣き顔は見せられない―……
……でも、最後にどうしても聞きたいことがあるの。


