2番目の恋人



―――――――――……



「1人で帰れるか?」


「うん。大丈夫」


「………やっぱ、送っていくよ。暗いし。」



ホテルを出て、繰り返される会話。



「心配しなくても大丈夫だよ。タクシーで、ちゃんと家に帰るから。」


皐はきっとあたしが家に帰らないんじゃないかって、心配してるんだろう……



「ケーキありがとね。」


2人ではとても食べきれず、余ったのは持たせてくれた。


「いや、それは全然いいんだけどさ……」


「ケーキもだけどさ、皐には元気も貰ったから。それにね……あたし決めたんだ」


「決めたって、何を?」


「帰ったらお父さんと話し合ってみる。もう仕事で居ないだろうけど……。ちゃんと話し合ってみるよ。」



じゃないと、あたしはずっと前に進めないから。


「莉緒は強いな……」


「えっ?」



ボソッと呟くようにそう言った皐。



「頑張れよ。」



そう言って頭を撫でてくれた。




優しい瞳に少しだけ、悲しい心も見えた気がした。