ドキドキ高鳴っていた胸が、次はドクドクと嫌なくらい脈だっていた。
皐の手を握るのをためらい、引こうとした瞬間……
――ギュッ
その手を強く握った皐。
「皐……電話が……」
取らないと……
皐はあたしの手を握ったまま、逆の手で携帯を取り出し、そのまま切った。
「なっ!何してるのっ!!今の彼女からでしょ!?」
「いいんだ。今日は莉緒と居たいから……」
まっすぐな瞳に、まっすぐな言葉。
嬉しくて、涙が溢れそうになる。
「行こうか、ベッド」
「ん。」
日もだんだん陰ってきて、夕日が部屋を赤く染めるころ、あたしと皐は手を取り合ってベッドルームへと入っていった。
ベッドでの2人は、ただの2人でいられた……
皐を好きなあたし……
あたしだけを見てくれている皐……
そんなことに、最高の幸せを感じたんだ……


