『莉緒……?泣いてるの?』
「っ……」
『莉緒……莉緒?』
「ごめっ……だい…じょうぶ……」
『大丈夫じゃないだろ!?何があったんだ!?』
「っ……ウゥ―…」
『莉……“皐くん?誰と話してるの?”』
っ……
電話口から聞こえた可愛い声。
ヤバッ……彼女が居たんだっ……
――ブチッ
咄嗟に電話を切った。
このまま話してたら、彼女にバレてしまう。
あっ……そっか………
改めて分かってしまった。
あたしはいつも“2番目”なんだ……
街中には楽しそうな家族連れや、幸せそうなカップルが目に入った。
あたしには両方ない……
温かい家族も……
愛し合ってる恋人も……
「ふっ……ウゥ―…」
街はクリスマスが近いだけあって、クリスマスソングが流れている。
寒い……
寒いよ―…
体も心の寒さも、限界だった。


