「俺は……ずっと前からお前のこと知ってたよ。」
「えっ……」
突然の発言に言葉を失った。
「あんたが強がりなことも、ツラい恋をしてたことも……」
「っ!!」
『ツラい恋をしてた』
「な…んで。」
なんでこいつが……
なんでこいつが知ってるのよ……
「じゃあ俺、今日はこれで帰るな」
「え……」
「明日もまたここで待ってるから来い。そしたら、教えてやるよ。なんでお前のこと知ってるかさ。」
ただ呆然と座っているあたしに、それだけ告げて廉二は伝票を持って出ていった。
なんで知ってるの……
あたしの秘密を……
あたしのいらない過去を……
なんであんたは知ってるの。
少し震える手を握りしめ、あたしはゆっくり立ち上がり、カフェを後にした。


