「俺、…ごめん」
「うん」
「あいつ…どーいう」
、つもりなんだろうね。
私が聞きたかった。
あの男は何を考えているのだろう、と。
私なんかと付き合う利益と意味を教えて欲しい。
だって波岡くんの近くには桃ちゃんみたいに可愛くておまけにスタイルまでいい女の子がいる。
無条件で彼を愛してくれる。
なのに。なんて面倒なことをしてくれたのだろうか。
おかげでクラスの女子のほとんどを敵に回した。
もちろんそのうち噂が回って学校の女子のほとんどを敵に回すのだろう。
どうしてくれるの、そこの人。
「ホームルーム終了ー。次の授業の準備しとけよー」
心の中で文句を言っているといつもより早すぎる気がするホームルームが終わりを告げた。
その瞬間、今までより強い殺気を感じた。
「松岡さんん…!!!!!」
猛獣と化した女子が突進してきた。


