野球部と吹奏楽部―夏の日の思い出―



「私さ本当幸せ者やんね
大好きな人と大好きな仲間が傍にいる」


キキィ-っと音をたてて自転車を止めるたけ


「くせぇこと言ってんな」

いまさら自分が言った事に恥ずかしさが込み上げる

おでこをコツンと小突かれる


「俺もだよ」


そう言って頭にポンとふれたたけ

そしてまた前を向いて自転車はゆっくりと走り出した