――――わー、うさぎ可愛い~
見てみて!ライオンだ~!
お母さん怖いよぉ・・・――――


ついに来てしまった。
そう、動物園に。


「明~?どうしたの?早く行こう?」

美春は心配そうな顔をして、俺の腕を引っ張ってきた。

「あ、あー。じゃあ行こっか」


「うんッ!」

美春はまだ何も見てないのに、
満足そうな顔をして、ゲートをくぐった。


「平然と平然と・・・」

俺は暗示をかけるように、
小声で呟きながら歩き出した。

しかし、内心とっても楽しみで仕方ない
自分が居た。