ROSE~AI (ノンフィクション

色づけの作業を始めた所で終了のチャイムが鳴る。




「あ、あなた・・・絵経験あるの?」


教師が驚いた様にアタシの絵を眺めて言った。


「・・・・いや。」


そのまま立ち上がると、美術室を後にした。




真っ暗な闇に浮かぶ、美しい三日月を描いた。


もうすぐ消えてしまいそうな三日月は、どこか私の心に似てるから。




好きなもの=・・・・・




何も持ってないアタシには好きなものさえあるはずがなく。


ただいつも後悔と虚しさだけを持ち合わせてる。