「よぉ!」
竜と二人公園に入ると、雅が片手を上げた。
ベンチには既に全員集合していて、アタシは美紀の横に腰をかけた。
それと同時に祐樹が口を開く。
「あ!愛美ん家でいいじゃん!」
「・・・・・」
は?
何が?
「大丈夫?」
美咲がアタシの顔を覗いた。
「・・・いや、だから」
何が?
「あー竜ん家の方がいいんじゃない?」
勇ちゃんがアタシを庇う様な口調はなんでだろうか・・・・
「いや、だから・・・」
「クリスマスの日、バイトは?」
雅がアタシと竜を交互に見る。
「「入ってる・・・」」
「っだよ~・・・」
あからさまに今皆がっかりしたよね・・
「いや、だから・・」
「クリスマスパーティーだよ!クリスマスパーティー!!」
アタシが尋ねる前に、祐樹がそう言った。
「・・・ああ、そう」
クリスマスね・・
ふいに、
那智と視線がぶつかる。
「・・・・・っ」
バッと視線を外したアタシに、那智は頬杖ついて溜息をついた。
「はぁ~・・竜ん家でいいんじゃない?バイト終わるの待ってから集まれば?」
「そうだな。おし、決まり!」
祐樹がパチンと両手を叩き、どうやら決定した様だ。


