階段の途中・・・・ アタシは足をとめて 玄関先を見下ろした。 「何してんだ。」 そう言って睨むアタシに、藤本がニヤッと笑う。 「お姫様を救いに来たんだよ」 「・・・・・」 藤本は金属バット片手に、リアの首根っこを掴んでいた。 「愛美ちゃ・・・」 涙声でリアがアタシを見る。 「はなせ。」 そう言って歩みよるアタシを、階段の下から山崎が手で制した。 「待て。」 「・・・・・」 死角で見えなかった。 一階に降り立ったアタシは その凄まじい光景に 一瞬、柄にもなく怯みそうになる。