「ねえ‥歩‥‥?」

「あ?」

「な、どこ行くの?」

「あー‥どっか」

「‥‥‥なにそれ‥」



私は歩に手を引かれるだけ、ただ歩に着いていった。












「ここなら人来ぉへんよな‥」

「歩、こんなとこで何?」



校舎を1周以上してたどり着いた先は、音楽室の隣にある、あまり使わない空き教室だった。


「なぁ、秋葉?」

「ん?」

「秋葉、目相当悪いんやってね」

「やってね‥て、誰かから聞いたの?」

「‥いや〜、そういう訳やないけど♪」


そう言って歩は優しく微笑む。

話しながらも、握っていた右手は歩の左手に繋がれたまま。



「秋葉、あんな‥」


バンッ