靴を履き終えた私と奈美は校門に向かう。
そこまでの道沿いに植えられている桜の木の花びらが静かに風になびかれている。
「柚葉さん」
奈美がいきなりいつもとは違う口調で言った。
「…何?」
「まだ告白しないの?」
「なっ…!」
という反応はもうしなくなった。
あぁ、この質問、これで何回目だろうか…
「……」
「ねーぇー?」
「…何で?」
聞いたところで返ってくるのはいつもと同じ言葉。
「好きなんでしょ?」
「……」
否定は出来ない。
真実だから。
「…じゃあ……何でしないの?」
何でって…
そりゃもちろん…
「…怖い…から……」
