結婚して1カ月がたとうとしている



丈二のお父さんがあたし達2人に家を用意してくれようとしたんだけど


あたし達の希望でマンションにした


まだ2人だし


家を建てるのは子供ができてからで遅くない



それにマンションと言っても高級マンションの最上階で窓からの景色は最高だから丈二もあたしも凄く気に入っている



丈二の実家もあたしの実家も近いから寂しいなんて事もない



あたしはというと結婚するまではお父さんの会社で働いていたんだけど結婚を機に仕事は辞めた



時々丈二の仕事を手伝うことはあるけど専業主婦って感じ



「小春、おふくろが今日家に来てほしいって」


あたしのヘタクソな目玉焼きを食べながら話す丈二


「お義母さんが?」


「お前の顔が見たいんだって。俺も仕事終わったら迎えに行くからそれまでおふくろの相手してくれるか?」



「うん!わかった!楽しみ♪」


ご機嫌になったあたしをみてちょっと不機嫌な丈二



「なんでそんなに嬉しそうなんだよ」



「だってお義母さんといるとすごく楽しいし、あたしお義母さんのこと大好きだもん」



あたしの言葉をきいてフッと笑うと



「俺といる時より楽しそうだから何かおふくろに負けたみたいで悔しんだけど。お前くらいだぞ?姑といて楽しいとか大好きとか本心から言える嫁さんって」



でも本当に大好きなんだ



あたしの大好きな丈二を産んで育ててくれた人だもん。大切にしたい



それにお義母さんは本当の娘のようにあたしを可愛いがってくれる



だからあたしも本当のお母さんのように大事にしたい



「何で?ダメ?」


丈二を見つめて聞く



「ダメじゃない。そういうお前だから好きになったんだ。ごちそうさま」



立ち上がりあたしの座っているところまで来てそう言うとおでこにキスを落として、洗面所に行ってしまった