山崎君が死んだのがまだ信じられなかった。
でも、学校に行っても…
あの席には山崎君はいない。
やっぱり現実だと言うことを改めて知らされる。
悲しい…
なんにもできないまま終っちゃった。



ひとつの命が消えちゃった現実は
重くて、信じ難くて、涙が溢れて、止まらなくて、切なかった。
あたしはただ山崎君の席を見ていた。
いないはずの山崎が座っていた。
あたしの方を見て、あの優しい笑顔で笑っていた。






もう耐えきれず、保健室に行くと先生に言って
急いで教室を出て屋上へ向かった。
屋上はいっつも鍵がかかってない。
だから誰でも入れる。
入って、ずーっと泣いた。
泣き止んだ頃に、誰かがあたしの方へ来て
横に座った。


大好きな航輔先輩だった。