何にもなかったのように、あたしは教室へ向かった。
顔はひきつっていたかもしれないけど、自分なりに笑顔を作った。











先生が来てざわざわしていたみんなは一斉に静かになった。
「はい。じゃぁ今日は転校生をつれてきたぞぉ!」
「えええええぇぇえぇぇぇぇえぇぇえぇぇぇぇぇええぇ!!!!女?男?」
男子は
「女って言ってくれぇ」なんて言って
女子は
「男って言ってよぉ」なんて言ってる。
どっちでもいいじゃん。って思ってるあたし。
本当にどっちでもいいじゃん。どっちだって関係ないし。





って思ってた。
一番関係あったのに…








「えぇ~…女子……が喜ぶ男子だ。」
「きゃぁーーーーーー名前なんて言うんですか???」
「名前は…入ってもらってからにしよう。」
ドクンドクン
みんなの心臓の音が聞こえそう。





「入ってくれ。」
ガラガラ~
「!!!!!!!!」
入ってきたのは、名前を言わなくてもわかる今一番といっていいほど人気グループTIARAの五十嵐千秋だった。
そりゃぁびっくりするよね。





黄色い声を上げていた女子たちも唖然となっていた。