モラトリアムを抱きしめて

「私、恐いの……」

止まっていた涙がまた流れだす。

「はっちゃんにね、あれもこれもしてあげたかったの。 それがすごく恐い」

「いいじゃん、それで」

「違うの、よくないの。 それは自分がしてもらえなかった事をしているだけで、結局は自分の欲を満たすのに子どもを利用してしまう……」

自分の子どもに自分のマリオネットをやらせてしまうなんてあんまりだ。

全ては繰り返す。

愛情を知らない私が、どう人を愛せるのだろう。

「私の愛情は歪んでる……」

歪んでいるかさえ、本当はわからない。