モラトリアムを抱きしめて

「はっちゃん……」


“はっちゃん”

私を呼ぶその男と目が合うと、全身から汗が噴き出し、抑えきれないほど震えた。

恐い。

“はっちゃん”

恐い。



……――



どこかで切れる音がした。いつだって切ることができた、突っ張った細い糸。



「ぎゃぁああ゙あ゙!!」