モラトリアムを抱きしめて

あの夢のはっちゃんが、目の前のはっちゃんなのかもわからないのだから。

それにさっきまでの明るい表情が曇ってしまっていた。だからってわけではないけれど最後に「学校は……」という質問は止めた。

何か不都合があれば言ってくれる。あの時もそうだったし、そんな気がした。

「じゃあ顔洗って、ご飯食べようか……と、その前に着替えか」

はっちゃんはまだダボっとした私のパジャマを着ている。

背丈はそれほど変わらないのに、ダボっと見えるのははっちゃんがほっそりしているからだろう。

昨日の服はさすがに洗わなければならない。それに見る限り、所々すり減っていたし、ずいぶん長く着ているようだった。

「私の服、着られるかな?」

そう言ってクローゼットを漁りに行った私のあとをついてきたはっちゃんは、楽しそうに私の様子を眺めている。