『なんで?』なんて、自分で聞いておいて今更後悔した。 彼女が泣くなんて、あいつ以外のことは考えられないのに…。 彼女を一喜一憂させられるのはあいつだけなんだから。 “彼氏の親友”という、一定の距離を保ちながら、僕は彼女に近づいた。 近すぎず、遠すぎず。 1メートルくらいが丁度いい。 手を伸ばせば届きそうだけど、 でもやっぱり届かない。 そんな距離まで彼女に近づいた。