ガラガラと嫌なくらいの大きな音をたてた扉。 肩を小さく震わせて、こっちを振り返る人影。 窓際に立っていたのは――。 ……逆光だって分かるよ。 毎日想う、君だったから。 「……週番だったもんね…」 あぁ、なんていつも通りの返事が出来なかった。 僕が代わりに発した言葉は 「なんで泣いてるの?」 彼女の声は、明らかに涙を含んでいて。 喉から絞り出すような声が、俺の心を痛ませる。