でも、僕に感傷に浸っている暇などなかった。




あいつに電話かけなきゃな。

この教室から体育館まで…。

彼女なら、走ったって10分近くかかるだろう。






絶対体育館裏にいる自信はあったが、確信はない。


あいつに電話をかけて確かめなければならない。




……ついでに。
僕からあいつへも、手助けしないと。




恋敵とか、そういう類いのもんじゃない。

あいつは純粋に、僕の親友だからな。




あの子が相手じゃなかったら、僕ももっと素直に応援出来ただろうけど。

誰が相手だって、お前が好きなら応援してやるよ。