話し込んでいたせいで、おばば様の家を出たのは、いつもより時間が遅かった。


ローズマリーの所に行く?

今日はどうしよう?


迷っていると、『サンディ?』と声をかけられた。


「ショーン! こんにちは」


「やあ」

綺麗な青い目がニッコリと笑みを浮かべる。

「今日は遅かったんじゃない?」


「うん、おばば様と話し込んじゃって。ローズマリーの所に顔を出すかどうか考えてたとこ」


「これからだと、家に帰る頃には暗くなっちゃうよ」


「そうよね……仕方ない、今日は帰るとするかな」


「途中まで一緒に行こうよ」


途中?


「お屋敷に、父に頼まれた届け物があるんだ」