幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~

ふと見ると、考え込むような表情のホークと目が合った。


何だろう?

あたし、何か変?


「こんばんは」

あたしは反対隣の女性にも挨拶した。

三十代くらいのその女性は、無言で軽く会釈をすると、あたしを完璧に無視!


いいわよ、別に


少しヘコんだけれど、あたしは気を取り直してパトリックに話しかけた。


シャイなパトリックは口数がとても少ない。

それでも馬の話になると、ポツリポツリと喋り始めた。

気がつくと、あたしとパトリックは、向かい側に座っている従者二人も交えて馬の交配について語り合っていた。


「淑女の話題ではありませんわね」

あたしの横の女性が、聞こえるか聞こえないかの小声で嫌味を言う。


「あたしは淑女じゃないんで」

あたしはニッコリと笑って言った。