幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~

「わたしが分かるか?」


あたしは口を塞がれたまま、コクコクと頷いた。

あたしの口から、手がそっと離れた。


「ホーク……」

あたしは小声で彼の名を呼んだ。


「アレクサンドラ」

ホークは後ろからあたしの体をギュッと抱きしめた。

「捜したぞ」


あたしは泣きそうになった。


あたしは自分で思っていたよりずっと、ホークに会いたかったんだ。


「ここで何してるの? ここは男子禁制だよ」


あたしがそう言うと、ホークは声を殺して笑った。


「男子禁制だと知っているから、夜を待って忍び込んだのではないか。お前が修道院に行きたがっていたのを思い出してな。国中の修道院に手紙を書いた。やっと見つけたと思ったら、王妃に仕えているから帰せないと言われる始末」