幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~

まあ、身分の高い人は政略結婚が多いから、奥方の他にも恋人を持つのはよくある事だけれど。


それにしても、あたし?


ホークの気持ちがよく分からない。


あたしはただ、綺麗な物を創り出して生きて行きたいだけなのに、どうしてこんな複雑な事になってしまっているんだろう?


「とにかく、ローズマリーの目を治す事が先決よ!」


ホークに頼んで、マール修道院に数ヶ月だけ行かせてもらおう。


そう決心して起きたのに、ホークはその日、早朝からマクリーンとリーの三人で出かけてしまっていた。

やっと帰って来たのは日が暮れてからで、その後もなかなか二人きりになれない。

いい加減に焦れて、あたしは執務室のドアを叩いて返事がある前に開けた。

中にはマクリーンとリーもいたけど、あたしはお構いなしにホークを真っ直ぐに見た。


「話があるの。後で時間を作って」


「分かった」

ホークは不機嫌そうに頷いた。

「部屋に戻っていろ」