「そんな事ないのに……」

ローズマリーはみるみるしょげ返ってしまった。


「あんたもショーンも大好きだよ」

あたしは笑って言った。

「それは変わんない。でも、もう三人で川に泳ぎに行く訳にはいかないでしょ?」


ローズマリーは頷いてから

「そうだよね」

って呟いた。


「まあ、そのうちホークがお婿さんを捜してくれるでしょ。そしたらあたしも緑のドレスとはおさらばよ」


「だけど結婚したら、お姉さんみたいに王都に住むんじゃないの?」


「ホークはどこにも行かなくていいって言ったよ。お抱えの騎士から誰か探してくれるんじゃない?」


「カッコいい人、いるかな?」


「いると思う。ただ問題は、ホークの部下なら、アルス伯の悪名高き弟子の噂を聞いていると思うのよね」


ローズマリーがまた笑った。

綺麗な笑顔。

ショーンが好きになるのも分かるわ。