各駅停車 ~あなたに会いたくて~【短編】

あたしはあの頃と同じように、各駅停車の列車に乗り込む。


この列車に乗っても、もう涼に会えないのは分かっている。



でも・・・、


あたしはどうしても、またこの列車に乗りたかった。



涼との思い出が詰まったこの各駅停車に――。






あたしはいつも座っていた席に腰を下ろした。


辺りを見回してみると、あたしの他には誰も乗っていなかった。


その方がいい。


たった一人で、思い出に浸れるから・・・。