そんな私を見て、田中くんが不思議な顔をして聞いてきた。
「…ん?タカハシさん、何笑ってんの?」
「…え?う、ううん、何でもない!…それより、永作先生に何か用事でもあったの?」
そう聞き返すと、田中くんは答えた。
「うん、その永作先生ってね、このキヨちゃんの知り合いの人の姪っ子さんなんだって!だから、会いに来たんだよね、キヨちゃん」
「うん」
「へぇ、そうなんだ…」
「ん~、でも、いないならしょうがないね…!キヨちゃん、今日のところは帰ろっか?…ん?キヨちゃん?」
その鈴木くんという子は、美術室の中にフラ~っと入ってきて、壁や棚の上に飾ってある作品をゆっくりと眺めていた。
そんな鈴木くんのそばに寄って、田中くんも一緒になって眺め始めた。
「うわ~、これスゲ~!」
…そんな二人を見ていて、私は突然、口を開いた。
