「…美月ちゃん、っていうんだけどね…、その子の生い立ちとか生き様が、あまりにも壮絶で…、こんな子が本当に近くにいたら、絶対、オレが幸せにしてあげるのに…、って…、そんなことばっかり、考えて…」
「…そうだったんだ」
「…でも、その子は、…美月ちゃんは、この世界のどこにもいなくて…、それがすごく、苦しくて…、美月ちゃんのいないこの世界が、虚しく思えて仕方ないんだ…」
「…陽ちゃん…」
「おかしいよね…?自分でも、わかってる…。でも、今はこの気持ちから、抜けられそうにない…」
…僕は、ただうなずきながら、陽ちゃんの話を聞いてあげることしか出来なかった…。
