…スゲェ、あんな見た目ちっとも女らしくないような人が、その仕草一つで本当に女の人に見えてしまう…。
これが、『芸』ってヤツなんだな…。
清風は、もともと女みたいだけど…、踊りで人を魅了するってことは、そんな外見うんぬんの問題ではないんだな。
外見で、損得することは多少あるのかもしれないが…。
そんなことを思って少し苦笑いを浮かべながらも、俺はそんな家元の踊りに見入っていた。
「…ダイチ、スゴいねッ…!!あんな男らしい人が、お化粧や仕草でこんなにも大変身しちゃうなんて…!!…ほら、アレだよアレ、俳優の、モモザワトミオさんみたいだよねッ…!!」
隣で陽太郎がはしゃぎながら小声で言った。
…そうして、家元による最後の踊りもクライマックスを迎え…、大絶賛の嵐の中、この日のすべての舞台が終了したのであった。
