腕を組み、座っている僕たちを見下ろすようにたたずむ絢姉さん。


僕は、とりあえず二人に絢姉さんを紹介した…。


「…あ、大ちゃん、陽ちゃん…、こちらは、僕の、先輩のお弟子さんに当たる、絢姉さん…、寿々喜風絢(すずき・かぜあや)さんっていうんだ…」


「カゼアヤさん…?」


陽ちゃんはそう言うと、初めまして!というように、ペコリとお辞儀をした。


大ちゃんは、無表情のまま、少しだけ頭を下げた…。


「…絢姉さん、こちらは、僕のクラスのお友達で…、陽太郎くんと、大地くん」


僕が二人を紹介すると、絢姉さんは、ふぅん、というように、二人の姿をまじまじと見つめた。


まるで、何かを値踏みするかのような目で…。