「…踊りには、その一つ一つにドラマがあってね…、僕はそんな踊りを習うたびに、その世界に、少しでも近付きたいって思うんだ」
「…その、世界に?」
「うん。…藤娘は、いったいどんな気持ちなんだろう…、どんな人を想っているんだろう…、って、…想像の中でしか追いつけないけど、僕はそうやって、いつでも追いかけてる…。まるで、僕が踊りに恋をしてるみたいに…、ヘヘ…」
そう言って、照れたように少し笑うキヨちゃん…。
だけどオレは、そんなキヨちゃんの輝きに見とれていた。
キヨちゃん…、やっぱり、オレはキヨちゃんが大好きだよ。
キヨちゃんと一緒にいれば、オレも自分の大好きな世界の中にいられるような、そんな気がするんだ…。
