「…それで、その絵が完成したら、アヤちゃんに見せにここへ持ってくるって約束してたんだ…。だが…、その…、久しぶりにフウカちゃんの顔見たら、ちょっと衝動に駆られちまってさ…」
…そう言って、エイサクさんは自分の背中に隠れているその絵を、僕たちの方に向けて見せた…。
「……!?」
僕は、思わず両手を口に当てて、驚いた…。
そこには、後ろ姿ではあるものの、畳の上に裸で座る女の人が、何とも言えない表情でこちらを振り返っている姿が描かれていた。
柔らかい曲線で描かれたしなやかな身体や、細い腕に隠れてはいるが、わずかに見える胸の膨らみ…、それが、モデルとなった絢姉さんのものであることは、ここにいる誰もが理解できた。
ただ…。
こちらを振り向いているその顔だけが、絢姉さんではなかった。
…それは、自分でもびっくりするくらいによく似せられた、紛れもない僕の顔だったのだ…。
