しばらく三人でいろんなことを話した後、僕と風嶺さんは、陽ちゃんと別れた。
「また明日ねーッ!」
元気よく手を振り、自転車を走らせて帰っていく陽ちゃん…。
僕は自転車を押しながら、風嶺さんとゆっくり歩いて家へと向かった。
「良かったなぁ、いい友達が出来て…!」
風嶺さんが、僕の頭をポンッと叩いて言った。
「うん…!」
…そして、眩しい金髪のショートヘアーを片手で掻き上げながら、風嶺さんは言った。
「…絢には、もう会った?」
…その名前を聞いた瞬間、僕は自分でも、表情が一気に曇っていくのがわかった。
「…うん。おととい、お稽古に来てたから…」
「…そっか。…何か言われた?」
「…ううん、別に、何も…」
僕は、あの氷のような冷たい視線を、また思い出していた…。
