次の日、俺はいつものごとく、5分遅れるであろうスピードで自転車を走らせていた。
学校に到着し、いつものように教室の後ろのドアを開けて入ると、なぜかみんながまだ席に着いていなかった。
教卓の方を見ると、どうやら先生がまだ来ていないらしい。
少し遅れてんのか?
まぁいいや、それなら今日の分は遅刻になんねぇだろ、お互い様だし。
そう思いながら席に着くと、陽太郎がやってきた。
「ダイチ~ッ!!」
朝っぱらから元気なヤツだなぁ。
「おう、おはよ。てか、先生まだ来てねぇの?」
「うん、そうなんだよ。…っていうかさ、スッゴイ情報あんだけど!!」
「何だよ。ジャングルなら読んだっつったじゃん」
「ジャングルの話じゃなくって…、転校生の話!!」
「転校生?…あぁ、そういや来るんだっけ、今日」
うんうんとうなずいて、陽太郎は興奮しながら続けた。
