「…今朝、彼氏とケンカしたんだ」
そのことを思い出すように顔を歪めながら、シブヤさんは続けた。
「…アイツ、いっつもウチの見てる前で、平気で他の女と話したり、褒めたりするんだよ。…ウチが傷付くから何度もやめてって言ってんのに、謝るのはそん時だけで、全然直らない…。それで、今日の朝もケンカしてた…」
黙って話を聞いている、キヨちゃんとオレ。
「…だけど、ケンカしてんのやっぱヤだから、ウチが謝ろうと思って、昼休みにアイツんとこ行ったんだ。…そしたら、ちょうどアイツが友達と何人かで笑いながらしゃべってるところで…、ウチ、聞いちゃったんだ」
シブヤさんは、見せまいとうつむいていたけれど、悔しそうに目に涙を浮かべているのがわかった。
