朝。


遅刻しそうになりながらも、俺は余裕で自転車をこいでいた。


こんなのは、いつものことだ。



『あと5分、どうして早く来れないんだ!』



担任はいつもそう言う。


けど俺は、あと5分早く家を出ることなんて出来ない。


俺の中での時間配分は、間違ってなんかいない。


学校が、あと5分遅く始まればいいんだ。


…なぁんて。


俺って、そういうヤツなんだよね。