「それだけで、いい。食費も光熱費も、オマエ…結希が払う必要はない」 「……わかった。じゃあ、よろしく」 「荷物はそれだけか?」 荷物? あぁ…そういえば… どこやったっけ? 思い出せない。 「たぶん、どっかのコインロッカー」 ジーパンのポケットを ゴソゴソと漁ると、 カギが出てきた。 「たぶん、だと?」 不可解そうに紘毅が言った。