「き、きゃぁ!!」 「わ、わりぃ!!」 あたしの叫び声と、 紘毅の驚いた声は、 ほぼ同時に発せられた。 ーバタン!! 部屋の扉が、閉まる。 「結希、ごめん…」 扉越しで紘毅が謝る。 「あたしも、ごめん…。返事し忘れてた」 下着姿を見られたことよりも。 “アレ”を見られたことに あたしはショックを受けていた。 「き、着替えたら、リビング行くね」 「あ、あぁ…」 紘毅の足音が少しずつ遠ざかる…。 すると急に不安が、 あたしを襲う。 学校への不安とは、 まるで比べ物にならない不安が…。