「気をつけてな。いってこい」
力強くあたしたちを励ましたマスターに背を向けて、あたしとサラは歩きだす。月が旅路を照らすような、雲ひとつない晴天。

「アーシェ」
ランタンの灯る夜の街を歩きながら、サラがあたしの服の袖を引いた。

「……ありがとう」
「どういたしまして」

「アーシェ、大好きっ!」
あたしがぷっと笑うと、サラは嬉しそうに微笑んだ。

酒場の方から再び盛り上がる喧騒が聞こえる。

「ねぇ、アーシェ?ここからどこにいくの?」
「ヘドニックの泉だよ」