もしかすると今、
危機的状況に置かれているかもしれない。




ケーブルをとめようと思って、
買い、残りを放置していた結束バンド。

それを何故だか益田が手に取り、
本当に何故だか、俺の手首に嵌っている。


つまり、絶賛拘束中。


嫌な予感しかしない。



「……何をするつもりだ?」

「え?何って、そんなの、
決まってるじゃないですか」


そう言いながら、彼の手は
俺のシャツのボタンにかかっている。