「森下嵐です。よろしくお願いします。」
「よろしく。さっそく教室に向かいましょうか。」
「はい。」

相原先生はふふっと微笑み
自分の机にある
出席簿やら、なんやらを持ち、

「こっちよ。」
「はい、失礼しましたー。」

職員室を出た。
いよいよだ。

僕は首本にうっすらと汗を掻いていた。

「緊張しているようね。」
「え、まぁ。少し。」
「ふふっ。そういえば、森下君は
部活とか何か入る予定なの?」

部活かー・・・。

「まだ、特に考えた事ないですね。」
「そう、まぁゆっくり考えてみるといいわ。」
「は、はぁ・・・。」

階段をのぼる。

「2年生は3階。私にとってはいい運動だわ。」

ふぅーっと息を吐く先生が
苦笑いで言った。
それに伴い僕も笑った。

「森下君は、3組。ここよ。」

とうとう来た。
教室の前。

教室は、騒がしく
聞きなれない声は
僕の緊張感を高める。

「じゃあ、ここで待ってて。」

僕は、ドアの前で立たされていた。
先生は勢い良くドアを開けた。
一瞬にして、静まる。