新聞部は情報屋さん

「なぁ、も、森下ぁ!」

前にいた人が声をかけてくれた。

黒い髪に黒い眼鏡。真面目そう・・・。
足が長くて、スタイルが良い。
小麦色の肌で、
スポーツマンにも見える。
また、緊張しているらしく、
少し赤らめた頬とぎこちない笑顔は
親しみを持てる顔だった。

「ん、何?」
「俺、三浦 政裕(みうら まさひろ)って
言うんだ。友達になんない?」
「え、いいの?」
「あ、当たり前じゃん。よろしくな。あーらーし!」

やっぱり少しぎこちない笑顔で、
僕の肩を叩いた。

「おうよ!わからない事があったら何でも言ってな。」
「うん。三浦君。」
「硬いぞ!君付けはなーし。まぁ、皆から
みっひーって呼ばれてるから、
みっひーって呼んでや。」

はにかんだ笑顔から覗かせる
白い歯が一層、彼をかっこよく見せた。

「よろしく、みっひー。」

負けずと、僕も笑顔で対抗した・・・―。


勝てる訳はないけどねっ。