新聞部は情報屋さん

ガラ―。

「ごめんなさい。はい、静かにして。」

先生が戻ってきた。

「始業式が始まります。皆さん、いすを持って廊下に整列。
森下君は、一番後ろに並んで。」

「あ、はい。」

皆がいっせいに動き出した。
僕もいすを持って、廊下へ向かった。

すると、黄夏が振り返って僕を見た。

「入部、考えといて。」

耳元でそっと言った。
黄夏は少し微笑んで廊下へ駆けて行った。

新聞部かー。
僕としてあまり活発な部活じゃなさそうだし、
頭の良い奴しか居ないんでしょ?絶対面白くなさそう。

廊下に出でも、ずっと考えていた。
僕の新聞部のイメージはどんどん悪くなっていた。

だいたい、金賞って新聞でしょ?
発行するのも面倒だし、
第一、入ってきた早々記事なんて書ける訳ないし。

そして、僕は列の最後尾へと並んだ。