新聞部は情報屋さん

「あ、あたし!新聞部なの!」

新聞部?

「ほら、だから転校生の情報とか先取りして、新聞記事にするのさ。」

黄夏は、早口にそう言った。
それにしては、情報が詳しすぎないか?

「そうだ嵐、新聞部に入らない?」
「え。いいよ別に。」
「なんで?」

だって、つまらなそうじゃん。

「新聞部のお誘い!?」

近くの細身のとある女子が言った。

「森下君ラッキーじゃん。そうそう新聞部になんて入れないんだよ!」
「そ、そうなんですか。」

入りたいなら入ればいいのに・・・。

「うちの新聞部は有名なんだよ!」

黄夏が、机を叩いてそう言った。

「なんせ、頭のいい奴しか入部できないしなー」
「そうそう。うらやましいよねー。」
「新聞記事はいつも面白いし。」
「なんせ、前のコンクール金賞でしょ?」
「すごいよねー。」

あっという間にクラス中がこの話になった。