人生の中で、こんなことは
めったにないだろう。
ひんぱんにする人は
こんなにも大変なんだ。

僕、
森下嵐(モリシタ アラシ)は、
14歳にして、引越し、そして転校の
めんどうさを味わった。

今は、新しい家に向かっている。
夏休み真っ最中だからなのだろうか、
小学生くらいの男の子たちが、
虫網と虫かごを持ってはしゃいでいる。
流石に、もう中2の僕は、

「若い子はいいなー。」

と、車に揺られながら呟いた。
「自分も子供じゃん!」と
心の中に突っ込みを入れてしまった。

そして、そんな事を思っていながらも、
転校について

期待が半分。そして

不安が半分あった。