目が覚めると、何本かのろうそくが燃え尽きていた。



どれだけ時間が経ったのだろう。



そしてどれだけの間、一人だったのだろう。



ふと思い立って、アミリアは文机に向かった。



お兄様。



もう、終わりにしましょう。



アミリアはペンを握りしめると、一心に文章を書き連ねた。



お元気ですかという文句から始め、近況報告をする。



そして最後に、震える字で書き足した。



“セドリック王子と、結婚します。”



だから、速く帰ってきてください。



お願い。



嫁ぐから。



だから、許して。



戦争も、嘘も、もうたくさん。



だから、お願い。



もう、やめて…。