『お姉さまなんか、大嫌いよ。』



その目が、蛇のように光っている。



『私の人生を奪ったのは、お姉様よ。』



違う。



そうじゃない。



『私の愛する人を奪ったのも、お姉様。』


「違う!」



私のほうが、前からジークと親しかったわ!



愛されてるのも、私のほうよ!



頭の中で、自分の金切り声が木霊する。



悲しみ憂えたジークの表情が、脳裏を離れない。



『お姉様のせいよ。』



暗いアリソンの声が、呪いのようにアミリアを襲う。



『お姉様の、せいよ…。』



ごめんなさい。



ごめんなさい。



そういうつもりじゃなかったの。



貴方を死なせるつもりはなかった。



自分が生き長らえるつもりもなかった。



ごめんなさい。




『全部、お姉様のせいよ…。』