心はいつも、貴方とともに

人がいなくなったのを確認して、ジークは息をつく。



「まったく、姫っていうのは誰からも注目を浴びやすいから厄介だ。
よく今まで耐えられたな。」


「必要に迫られれば、ね。」



どこかで聞いたセリフに、ジークは吹き出す。



「そう、必要に迫られれば、なんでも出来る。」


「ほんとに。」



こうして笑いあえるのは、本当に幸せだ。



今まで、考えもしなかった心地よさがある。



部屋に戻ると、2人はやっと力を抜いた。



「明日は見つからないように早朝に抜け出すから、今夜は早めに休んでおいたほうがいい。」


「わかったわ。
…なるべく地味な服で出かけなきゃいけないわね。」


「帽子も忘れないように。」


「はい。」



明日のことをしっかり頭に入れ、アミリアはほうっ息をついた。



ジークがそれに気付いて振り返ると、うっとりとした顔をしている。



「ミア?」



どうした?と問いかけられ、アミリアは照れて頬を赤くした。



「明日のことを考えると、嬉しくって。
貴方と初めて二人きりになるんですもの。」



それを聞いてジークも頬を染める。



「嬉しいことを言ってくれるな。
でも…。」



言いながら、ジークは素早くアミリアを腕の中に引っ張る。